理事長所信
挨拶
2018年度理事長
柳澤 康隆
●はじめに
日本は、まもなく平成時代の終焉を迎えます。この平成の30年間は景気後退、低成長が長く続きました。我々JCメンバーは、昭和の後半から平成初期に生まれています。都市部とは異なり、好景気の影響をすぐに得られるわけではない鹿角地域に住む私は、経済成長というものがどういったものか、実感として感じられたことはないように思います。しかしながら、私たちJCメンバーは地域の未来を想い、あきらめることなく、明るい豊かな社会を実現するため、集まっています。失われた20年といわれますが、我々の育った時代は失われたものなのでしょうか。次の時代の中心を担うのは間違いなく、我々青年です。私たちを育てた大きな価値ある時代であったと、後に証明することができるよう、我々は今まで以上に大きな成長を遂げる必要があります。
●会員拡大ならびに資質向上の継続
昨年度、鹿角JCは10名を超える新入会員を新たに仲間として迎えることができました。その一方で青年会議所の宿命である40歳での卒業があり、継続的な会員拡大は組織維持のためにも必要であります。また、今年は3分の1超が入会2年目ということになります。入会して間もないメンバーにもさまざまな重責を担っていただくこととなっています。しかしながら、JCにおいて多少背伸びをした役職というのは成長のチャンスでもあります。JCは人を成長させる団体です。奉仕や相互の友情をはぐくむだけでなく、メンバーに成長の機会を与えるというのが、他の団体との違いでもあります。入会の浅いメンバーが責任ある立場の中で成長していく姿を見せることは、鹿角JCの対外的な最大のPRとなり、地域の中に住む、成長を目指す若者たちが入会を決意する後押しになります。メンバーそれぞれが職務を全うし、事業を進める中で得られる個人の成長と、組織の拡大を両輪として組織の強化を目指します。
●青少年の育成活動
未来を担う子供たちは、地域の宝として、親だけでなく、地域全体で育てていくことが必要です。子育て世代であるとともに、次世代を担う責任世代である我々は、地域の子供たちを当事者として、積極的にかかわり、豊かに育てていくべきです。人は子供に限らず、目標に向かって努力をすることで成長をしていくものです。目標に挑戦をし、それによって得られる成功体験や、失敗の経験、そして、目標に向かって努力をしたという意思や行動、それらすべてが成長を促します。結果に限らず、目標への挑戦が成長につながるのです。さらに、大きな夢を抱くことは、夢に向かってのステップとして、さまざまな目標を自分で設定することにつながります。継続的に努力をすることで、自主性や継続性を育み、あきらめず努力し、挑戦する気持ちを養うことができます。自主的に努力し、挑戦をするこころは成長を続けるための大きな原動力となります。子供が夢を感じられるような事業を行い、その事業を行う我々大人たちの姿が輝いていれば、子供たちは将来に希望を持つことができるはずです。
●地域に活気を与える事業の実施
活気ある地域とはどのような地域をさすのでしょうか。それは、街並みや風景、いきいきとした人々など、訪れることでさまざまな場面で目にし、出会い、ふれあうたびにポジティブなエネルギーが感じられる場所ではないかと思っています。すばらしい建物や道路など、社会インフラが素晴らしい、きれいな空気や水があふれる豊かな自然といったものも一つの要素ではあるかもしれませんが、活気ある地域をつくるうえで、特に重要なのは人だと思います。地域の人々がポジティブに物事をとらえ、受け身ではなく、能動的に行動していくことで、エネルギーを感じられる街並みや風景が作られていくのです。JCは人を成長させ、人を育てる団体であります。我々自身が能動的に地域とつながった活動を重ね、地域の人たちを数多く巻き込んだ事業を行うことで、我々の能動的な姿勢が地域に広まっていき、活気があふれる地域へとつながっていきます。
●第48回秋田ブロック大会の企画・実施
今年度、県内各地会員会議所会員が一堂に会して行われる秋田ブロック大会が鹿角にて開催されます。前回の開催より8年が経過し、会員数は減少し、主管を経験したメンバーの多くは卒業をされております。そのような状況ではあるものの、開催地として自覚をもち、一人ひとりが、しっかりと力を注ぎ、我々の運動だけでなく、県内各地の運動を鹿角で発信し、地域に活力を与えるとともに、県内各地から訪れるメンバーへ鹿角の魅力を伝えていく必要があります。そのためにはメンバーそれぞれが、PR活動を県内各地で行うだけでなく、各種大会へ積極的に参加し、ブロック内メンバーとのつながりをしっかりと作っていかなければなりません。来年迎える35周年とともに、この機会は、鹿角と鹿角青年会議所を広くPRすることができるとともに、更なる成長をなしとげられるはずです。
●結びに
社会が変化し、あらゆる面でグローバル化が進んでいます。私たちが、地域社会において抱える問題・課題も、地域の枠を越え協力し合わなければ解決できない時代を迎えつつあるように思います。我々JCの地域を越えたネットワークや友情、そして、組織で得られるメンバーの成長を、地域の未来へ還元できるよう行動してまいります。
2018年度理事長 柳澤 康隆